ずるい起業「電通」 上場企業の不祥事と信用度、株価への影響

あなたは企業の不祥事と聞いてどんな企業を思い浮かべますか?

・ホリエモンのライブドア事件

・三菱自動車の燃費詐称

・かんぽ生命の不適切販売

・東芝の粉飾決算

などなど数えだすときりがありません。

不祥事を起こすと企業の信用度は落ち、業績にも影響を与え、株価暴落というケースが多々あります。

そんな中、これでもかと不祥事を引き起こし続けているにもかかわらず、業績も株価も落とすことなく堅調な企業があります(笑)

そうです電通です。

電通というのは不思議な会社でここ十年ずっと不祥事を起こし続けているのに業績は堅調です。

前期は上場来の最高益をたたき出しているほど盤石な経営成績となっています。

電通の不祥事と株価への影響

これは消費財企業では考えられないことで、いかに世間評価が介入しない特殊な経済世界で電通のビジネスが成り立っているかを物語っていると思います。

今回のオリンピック・パラリンピックの関連業務入札における独禁法違反疑いが出ても、株価は一瞬下がっただけで、結果としてものの2.8%下落しただけでした。

市場からも世間からも評価の影響を受けにくいというのが分かります。

電通という会社は広告代理するとともにテレビの広告枠を扱う業務(メディアエージェンシー)も行っています。

世界的に代理店機能とメディアエージェンシー機能の両方を行っている企業ありません。

この代理店機能とメディアエージェンシー機能が一緒になっているため、電通を通さないとテレビの広告枠が買えないという独占が生じてしまっています。

もはやテレビというメディアを支配してしまっています。

売上高のシェア率だけ見ると24%ですが、業態的に支配してしまっているという構造になっています。

こうして電通だけが一次で広告を受注し、下請けに業務を委託するというピラミッド構造が成り立っているのです。

業績が悪くなりようがありません。

しかし、インターネット、SNSがメディアの主流になり、テレビの時代が終わりに近づきあるいま、電通王国の崩壊は近いのかもしれません。

2022年12月04日|株式投資:株分析, 銘柄分析